阪急電鉄にゆられながら

阪急線は、小豆色の可愛い電車で
のんびりのんびり、まったり進みます。
ある6月のことでした。
私の隣には、二人の女子学生。
手には、紫のビニール袋、どうやら観劇帰りのようです。

「はぁー」
「どうしたんや」
「オペラ座の怪人って、ビデオあるんかな」
「?」
「なんか、見るまでは真っ黒やったけど、今は
ピンクっていうか紫って感じやわ」
「なんや、それ?」(聞いているおばさんもよく分からんぞ)
「普段は、お芝居とショーの二本立てなんよ。TVの
ビデオとったのがあるけど、見たい?」(どうやらこちらのお嬢さんは
宝塚歴ありという感じですね。一方は初宝塚)
「見せて!見せて。明日、視聴覚教室で見るわ」
「それは、まずいんじゃない」
「ええの、朝一でいくし、中から鍵かけるし」
(おばちゃんも大学の機材使って、ビデオをDVDに落としたことあるから
言えないけどさ)
「で、どの役が良かった?」
「そりゃ、ファントム!ほんま、むちゃくちゃ格好ええ。
もう一目惚れや、どないしょって感じやで」
「はあ。。。」
「ツタヤで、ビデオとかおいていないかな」
「ビデオは売り出すよ。高いけど、1万くらいするで」
「なんや、それ!なんで、生で見るより高いんや?
はあ、でもどないしょ。ほんまに好きになったみたいや」

ああ、おばさんが教えてあげたい。
その人の名は、和央ようかさんといって、もっともっと
格好いい役もやっていたこともあるし、FCもあるんだよ。
じたばたしながら、花屋敷雲雀丘で降りていく二人を見つめるのであった。